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見本PDF 夏期テキスト | 塾用教材 | 教育開発出版株式会社

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Academic year: 2018

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全文

(1)

─ 38 ─

講 座

5 10

(1)

10

  次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。 昔、孫 といふ人、幼少の時に、外へ出 でて遊びければ、二つの頭

のある蛇 を見たり。日本にいふ日ばかりのたぐひなるべし。その時に、その子の母が、﹁なんぢはいかなる子細ありてか、かくものを食はずして泣くぞ。﹂と問ひけるほどに、叔敖こたへていはく、﹁今日われ両頭の蛇を見ければ、明日まで命を延 ぶべからず。﹂と言ひけるを、母もとより世にすぐれたる人なれば、ほかの事を聞き入れずして、まづ﹁その蛇はいづちにかある。﹂と問ふ。叔敖がいはく、﹁両頭の蛇を見るものはかならず死すと、日ごろより聞きおよびしゆゑに、他人のまたこれを見ん事をおそれて、地に埋 みける。﹂と言ふ。母、この言 を聞きていはく、﹁うれふることなかれ。なんぢは死ぬまいぞや。そのゆゑは、人として陰 あれば陽報あり、天はたかけれども、ひきき地のことをよくきけり、徳

にかち、仁は百 をのぞく、といふ事あれば、なんぢは死せぬのみならず、あまつさへ楚 国におこらん。﹂と言ふ。成人してのちに、はたして令 といふ官人になれり。︵﹃実 ﹄︶ *1孫叔敖=楚国の人。  *2蛇=へび。 *3

。。  *8おこらん=出するだろう世 の臣*の位高最大国=尹令9楚 明い良なから陽=報6* い報こ。 =。といくよな祥不7*  隠。い行いよたれ=徳帰 *4その時家に=っ*た5陰 。 時 名じられたことらこのかがるが、実際は無毒。あ 蛇れまか。りの形小=らかたかそしば信といなか日 の命のりば日

1

問一 文中から抜 き出した次の語句のうち、歴史的かなづかいと現代かなづかいが同じものを一つ選び、記号で答えなさい。ア なんぢはいかなる  イ 問ひけるほどにウ こたへていはく   エ 聞き入れずし

問二   線①﹁ものを食はずして泣くぞ﹂とありますが、泣いている理由として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 明日もかならず蛇に襲 われると思ったから。イ 自分のせいで母親が命を落とすと思ったから。ウ 自分は間もなく死んでしまうと思ったから。エ 蛇が長くは生きられないだろうと思ったから

問三   線②﹁地に埋みける﹂とありますが、叔敖がこのようにしたのはなぜですか。現代語で二十五字以内で書きなさい。

問四 この文章の内容と合っているものを次のうちから一つ選び、記号で答えなさい。ア 叔敖は優 れた人格を持っていたので出世した。イ 叔敖は蛇の恩返しのおかげで大臣になった。ウ 叔敖は母の言いつけを守ったので出世ができた。エ 叔敖は蛇を退治した功績によって高い地位を得た

(2)

─ 39 ─

5

  次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。 左 臣、東の執 職にて勢ひ猛 なりし頃 、都へ登ると

江の国草 と云 ふ所を過ぐるに、此 の姥 が餠 といへるは、昔より名高き家にて在りしを、そこに立ち寄りて、いささか旅の疲 れを休められけるに、内より例の姥出 づるを見れば、齢 七十に近きが、腰 は蝦 のやうにかがまり、黒き顔に白き髪 のかかりたるを、片手にてかきやりつつ、古き高 の欠け損じたるに、餠を盛り入れて捧 げ出でたり。﹁此 の餠は清きか。﹂と問はれければ、姥面 をふり上げて、殿 には目をふさぎてきこしめせ。世の中に何かきたなきものは侍 らん。あまりにふかく求むれば、清きと申す物は候 まじといひしかば、賤 しき姥なれども、かしこくも我を諫 めけるかなと、深く感ぜられしとぞ。︵﹃落 ﹄︶ *1

。る *諫めけ5=いましめた い *4高坏=平皿に高脚け。器た食付を 在の国草津=現津の滋賀県草3市。江近*  。名職官=職事執2*  敬。称 近将監源乗邑朝臣=松平乗邑。左左 将たと称、は﹂臣朝。﹁監近し

問一   線①﹁名高き家﹂とありますが、どんなことで有名なのですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 位の高い客が来ることイ おいしい餠を出すことウ ゆっくりと休めることエ かしこい姥がいるこ

問二   線②﹁此の餠は清きか﹂とありますが、源乗邑がこのように

2

姥に聞いた理由として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 姥の白い髪が餠に入っていることに気がついたから。イ 姥が餠に古い食器のかけらを付けて出してきたから。ウ 姥の様子や持参した食器が不潔な感じがしたから。エ 姥が自分を利用するために餠を出したと思ったから

問三   線③﹁きこしめせ﹂の現代語訳として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア し上がれ  イ お聞きなさいウ しなさい  エ お休みなさ

問四 文中に姥の語っている部分があります。その初めと終わりの三字を書き抜 きなさい。

  

問五 姥の語っていることは、どんなことですか。現代語で簡潔に説明しなさい。

問六   線④﹁深く感ぜられし﹂とありますが、源乗邑はどんなことに感動したのですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 他人への悪行は隠 してもすぐ明らかになるということイ 老人の主張に同調すると思わぬ失敗をするということウ 何事も深く求めないと真理には到 しないということエ 賤しい姥でも道理にかなった忠告をするというこ

(3)

─ 50 ─

5 10

15 20

25 30

  次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。 そのころは日課として小説を書いている時分であった。飯 と飯の間はたいてい机に向 って筆をにぎっていた。静かな時は自分で紙の上を走るペンの音を聞くことができた。伽 のような書 へは誰 も入ってこない習慣であった。筆の音にさびしさという意味を感じた朝も昼も晩もあった。しかし時にはこの筆の音がぴたりとやむ。またやめねばならぬおりもだいぶあった。その時は指の股 に筆をはさんだまま手の平へあごをのせて硝 子越 しに吹 き荒れた庭を眺 めるのが癖 であった。それがすむとのせたあごを一応つまんでみる。それでも筆と紙がいっしょにならない時は、つまんだあごを二本の指で伸 してみる。Ⅰ縁 で文鳥がたちまち﹁ちよちよ﹂と二声鳴いた。 筆を置いて、そっと出て見ると、文鳥はわたしの方を向いたまま、止まり木の上から、のめりそうに白い胸を突 き出して、高く﹁ちよ﹂といった。わたしはかごの傍 にしゃがんだ。文鳥はふくらんだ首を、二、三度縦横に向け直した。やがて一かたまりの白いからだが、ぽいと止まり木の上を抜 け出した。︵  ︶と思うと、きれいな足の爪 が、半分ほど餌

の縁から後ろへ出た。小指を掛 けてもすぐひっくり返りそうな餌壺は、つり鐘 のように静かである。︵  ︶なんだか淡雪の精のような気がした。文鳥はつとくちばしを餌壺のまん中に落とした。そうして、二、三度左右に振 った。きれいにならして入れてあった粟 がⅡかごの底にこぼれた。文鳥はくちばしをあげた。のどの所でかすかな音がする。また、くちばしを粟のまん中に落とす。また、かすかな音がする。その音がおもしろい。静かに聞いていると、丸くて細やかで、しかも非常にすみや

1

かである。菫 ほどの小さい人が、黄 の槌 で瑪 の碁 でもつづけざ

にたたいているような気がする。くちばしの色を見ると、紫 を薄く混ぜた紅のようである。その紅がしだいに流れて、粟をつつく口先のあたりは白い。象 を半透明にした白さである。このくちばしが、粟の中へはいるときは、非常に早い。左右にふりまく粟の珠 も、非常に軽そうだ

  ︶かごの底に飛び散る粟の数は、幾 だかわからない。それでも、餌壺だけは、寂 として静かである。︵  ︶重いものである。わたし

そっと書斎へ帰って、ペンを紙の上に走らせることにした。縁側では文鳥が﹁ちち﹂と鳴く。おりおりは﹁ちよ、ちよ﹂とも鳴く。外では木

らしが吹いていた。︵夏 ﹃文鳥﹄︶ *1伽藍=僧 たちが仏道を修行する寺院の建築物のこと。 *2寂然=静かなさま。

問一 線㋐∼㋔の漢字の読みをひらがなで書きなさい

×4

5

問二 Ⅰ・Ⅱにあてはまる言葉として最も適当なものを次のうちから選び、それぞれ記号で答えなさい

6

×

2

Ⅰ  

ア だから  イ しかもウ または  エ する

㋐れた㋑㋒

㋓く㋔

得点

100点

題 

(1)

(4)

─ 51 ─

Ⅱ  

ア そろそろと  イ はらはらとウ きらきらと  エ はたはた

問三 この文章には、次の一文が抜けています。文中に戻 すとすると

︵  ︶A∼Dのどこに入れるのが最も適当ですか。記号で答えなさい

8

 さすがに文鳥は軽いものである。

問四   線①﹁筆の音にさびしさという意味を感じた﹂とは、どういうことですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい

10

ア ひっそりと静かな場所で使う筆からは、さびしそうな音が出ていたということイ 筆の音が聞こえるほどの静けさの中に一人でいることを、さびしく感じたということウ 小説を書くことに集中できず、自分で使う筆の音がさびしく聞こえたということエ もうしばらくすると筆が進まなくなることが予感され、さびしい思いになったということ

問五   線②﹁筆と紙がいっしょにならない﹂とは、どういうことですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。

8 ア ペンのインクが紙の上でかすれてしまうということイ 手が疲 れてしまってペンを持てないということウ 体を動かしたいという思いが頭を離 れないということエ 小説を書き進めることができないというこ

問六   線③﹁菫ほどの小さい人﹂、④﹁黄金の槌﹂、⑤﹁瑪瑙の碁石﹂は、何をたとえたものですか。それぞれ文中の言葉を使って書きなさい

6

×

3

   ④ 

 

問七   線⑥﹁そっと﹂には、﹁文鳥﹂に対する筆者のどんな気持ちが表れていますか。次の︹  ︺にあてはまる言葉を書きなさい。

12

 文鳥を 

という  気持ち

  次の  線部を正しい敬語表現に直して書きなさい

4

×

。とかすましたいにらちど茶紅とーヒーコはたなあ⑴  3

⑵ わたしの母がお宅にお行きになります。

⑶ 校長先生が教室に来た。

2

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(出典)※1 教育・人材育成 WG (第3回)今村委員提出資料 ※2 OriHime :株式会社「オリィ研究所」 HP より ※3 「つくば STEAM コンパス」 HP より ※4 「 STEAM

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